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親父が再婚し、しほりは僕の継母になった。しかし、彼女は僕の元から去って行ってしまった。あれから数年たち、しほりから旅行に行かないかと誘われた。僕は逸る気持ちを抑え、しほりの元に向かった。親父としほりがまだ結婚していた時、急に親父としほりの関係が悪くなった。毎日のように泣いているしほりを僕は慰める事しかできなかった。親父は次第に家から離れて行った。僕としほりが男女の関係になるのは必然だったと思う。親父はそんな僕たちの関係に気付き、しほりを追い出した。僕には何もできなかった。暫くして僕は一人暮らしを始めた。そして今日再びしほりに逢える。数年ぶりになったしほりは少し痩せて見えたが、笑顔は昔のままだった。言いたい事も聞きたい事もたくさんあったが、言葉が出てこない。そんな僕に気付き、笑って手を繋いでくれた。キスをしてくれた。お互いを求めあった。会えなかった数年は直ぐに取り戻せない。時間を惜しむように体を重ねた。起きたら居ない、夢だったらと不安になった。しほりは困ったような笑顔で僕を抱きしめてくれた。今僕の横にはしほりがいる。もう離さない。暗闇だった僕の旅路もようやくトンネルを抜けたようだ…。
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