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──お互いのオンナと、一度セックスしてみたい。切っ掛けは、飲みの席での軽口からだった。最愛の妻には言えない夫同士の冗談……そう、たちの悪い冗談だったはずなのだ。だが冗談で済ませるには、お互いに酔いが覚め過ぎていた。なのにどうしようも無い熱が、全身に回り過ぎていた。その不謹慎で不道徳な妄想が、この上もなく濃厚甘美であることを、あまりにも鮮明に思い描いてしまっていた。──本気かい?──本気ですヨ。互いに物足りなさを感じていた夜を、より満ち足りたものにしたい。嫉妬が極上のスパイスとなり、罪悪感が快感の呼び水になることを夫たちは知っていた。そしてきっと妻たちも、肉体では、本能ではそれを知っているに違いない。
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